香月泰男展(21/09/01)
宮城県美術館
香月泰男(1911-1974)の生誕110年記念の展覧会
「シベリヤ・シリーズ」全点のほかに、絵画を始めた頃の作品から晩年の作品までを展示
「シベリヤ・シリーズ」では、黄土色とザラザラとした黒の色が印象的です
抑留されていた時期の環境や出来事にずっと対峙し続けて、厳冬の下の重労働、犠牲となった死者の数々を対象に描き、祈りのような思いを感じます
この抑留生活が戦争終結後の2年間であることに、理不尽なものを強く感じます
戦時中や抑留中にずっと持ち歩いていたという絵具箱が展示されているのを見て、厳しい時間の間をよく残ったなあと感慨が湧きました
初期や晩期の日常を描いた作品は抽象化されたかたちと色合いが、ゆったりとした感じを受けておおらかな気持ちになります
母を子を描いた作品は見ていて気持ちが温かくなります
9/5まで